残業代請求完全マニュアル

残業代の請求方法

残業代請求完全マニュアル

残業代の請求方法

未払いの残業代を取り返したいと思ったら、会社側に交渉することが必要となります。
その請求方法には、いくつかのやり方があります。

いきなり裁判を起こす!というのもその一つですが、その後も会社で仕事を続けるつもりなら中々過激な事は出来ないと思います。
できれば穏便に、ことを進めて会社側に残業支払いを認めさせるのがベストです。
そのために、一度メール等で事務的に要求を伝えてみて、様子を見るのも良いかもしれません。
会社側に労働基本法に違反しているという危機感が芽生えれば、自分一人の交渉だけで残業代を勝ち取ることができます。
ただし会社側としては、いち従業員が給料をくれと言っているだけ…という側面があり、公に指摘されている訳ではないので、要求が無視されてしまう恐れもあります。

そんな不安がある人は、ある程度公になる「労働基準監督署」に駆け込むという方法がオススメです。
残業代を払わない、というのが労働基準法に違反していると分かれば、労働基準監督署から指導と勧告が発せられます。
指導・勧告は、ただし強制力があるものというわけではありません。
労働基準監督署からの勧告も無視してしまう事業所には、打つ手が無くなってしまいます。
労働基準監督署に申し立てる場合には、従業員の名前を伏せてもらえるのが大きな特徴です。
これにより、従業員一人だけではなく、全体に対して適正な残業代を支払う義務ができてしまうので、企業側は避けたいところです。

そして、いよいよ戦うしかないという事になると、裁判という手段になります。
弁護士代はかかってしまいますが、プロの目で確実に攻めることができるようになります。
頑固で手強い経営者に大しては、この最終手段が一番効果的です。

弁護士と司法書士の違い

弁護士と司法書士、似たような職業と考えられがちですが、実は大きな違いがあります。前者は法律のエキスパートともいわれ、法律に関する業務をすべて行うことができます。一方後者は、元々登記や相続に関した仕事が中心でした。

しかし2002年に法律の改正により、多少の変化が出て来ます。それが認定司法書士制度の導入で、これによって、民事関係の訴訟や調停に関しては、弁護士同様に代理業務ができるようになりました。ただし賠償や債務に関する業務の場合は、金額は140万円までと決められています。またそれ以外にも、ADRでの代理権も認められるようになっています。このADRとは、裁判外紛争解決手続のことで、いわゆるあっせんや調停、仲裁といった、裁判を起こさずに、当事者同士の話し合いによって問題解決を目指すものです。他にも弁理士、社会保険労務士、土地家屋調査士にもこの代理権が与えられています。

ただし法律に関するすべての仕事を請け負うことはできません。また弁護士と違って自治は認められておらず、法務局の監督下に置かれるという点でも違っています。もちろん士業なので国家試験がありますが、いわゆる司法試験ではなく、司法書士試験を受けて合格することにより、資格が与えられます。この試験は毎年2万人から3万人の志望者があり、まず筆記試験に合格した後、口述試験を受けることになります。合格率は2パーセントから3パーセントとかなりの難関です。

また弁護士の有資格者の場合は、弁理士や税理士、あるいは行政書士、社会保険労務士、そして海事補佐人の仕事を行うことが可能です。ただし司法書士として仕事を行う場合には、別に試験を受けて合格する必要があります。

代理権について

弁護士も司法書士も法律問題の専門家ですが、持つことができる代理権に大きな違いがあります。弁護士の場合は、相談者からの依頼に応じて、包括的代理権を持てることが法律によって認められています。簡単に言ってしまうと、細かな制限を一切受けることなく、法律問題であれば何でも依頼者の代理人として活動することができるということです。

具体的には、裁判の際に原告や被告の代理人として訴訟活動を行ったり、依頼者の代理人として契約を締結したりすることができます。 司法書士も依頼者の代理人として活動できることが法律で認められていますが、その代理権の幅は弁護士に比べるとかなり狭くなっています。そもそも、本来は第三者からの依頼に応じて登記業務や供託業務を行うのがメイン業務になっていましたので、代理権の範囲が問題視されること自体滅多にありませんでした。しかし、法律が改正されて認定司法書士制度が誕生した影響で、代理権の中でも訴訟代理権の範囲が注目されるようになりました。

現在、認定司法書士の資格を有している者は、訴訟代理人になることができます。ただし、簡易裁判所に係属している事件で、なおかつ訴額が140万円以下の事件に限られています。また、法務大臣による認定を受けていない者は、訴訟代理人になることができません。このような制限が付されているとあまり役に立たないのではないかと考える人もいますが、それは大きな間違いです。ここ数年大きな話題になっている過払い金の返還請求訴訟であれば、代理人として十分に活動することができます。

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